結論から言います。めちゃくちゃ良いです、これは買いだ!
FCCを通過したときから購入を決めていた、ソニー渾身の完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」が届きました。
予約開始早々にポチったので発売日に届くのは当然なんですが、発売日1日前にオンラインのソニーストアを覗いたら今からの予約分はもう8月発送になっていました。めちゃ人気。
到着してまだ1日しか経っていませんが、早速色んな所に連れ回したので音や接続安定性など諸々レビューしていこうと思います。
WF-1000XM3について
前機より大幅に強化されたノイズキャンセリング(以下ノイキャン)機能が主な特徴。ソニーのヘッドホン「WH-1000XM3」に搭載された専用のプロセッサ「QN1」をイヤホン版に最適化した「QN1e」を搭載し、更に高いノイキャン性能を実現したとしています。
中でも嬉しいのが「左右伝送方式」に対応していること。これは左右のイヤホンそれぞれに信号を送ることで、従来方式よりも接続安定性・バッテリー持ちが向上するというもので、この方式はAndroidの中でも限られた機種(Snapdragon845搭載でTWS Plus対応)でしか恩恵を受けられませんでした。
しかし本機はチップメーカーとソニーの共同開発により、機種の縛りなく(例えばiPhoneでも)左右伝送が出来るようになっているとのこと。やったぜ。
ドライバーユニット | 6mm ドーム型(CCAWボイスコイル採用) |
形式 | 密閉,ダイナミック |
電池持続時間 (連続音声再生時間) |
最大6時間(NC ON)/最大8時間(NC OFF) |
電池持続時間 (連続通話時間) |
最大4時間(NC ON)/最大4.5時間(NC OFF) |
電池持続時間 (待受時間) |
最大9時間(NC ON)/最大15時間(NC OFF) |
Bluetooth通信方式 | Ver5.0 |
対応プロファイル | A2DP, AVRCP, HFP, HSP |
対応コーデック | SBC,AAC |
カラー | プラチナシルバー,ブラック |
外観
イヤホン本体とケースはマグネットで固定されています。収納するときはスッと入ってくれて非常に楽なんですが、やや取り出しにくい。
充電口はUSB Type-C。カメラやモバイルバッテリーはじめ身の回りのものがType-Cになりつつあり、ケーブルがごちゃごちゃしなくて済むのが嬉しいところ。
「静けさ」を体現したデザインというだけあって、全体的に余計なものがないシンプルなデザインとなっています。つや消しカッパー色で塗装された蓋部分とシャンパンゴールド色のケース本体の組み合わせも、上質感があっていいですね。
前機よりサイズが一回り大きくなったイヤホン本体。大きいとは言っても以前BOSEのSoundsport freeを使っていた身としては、さほど気になるほどではありません。
ボタン類は廃止され操作はタッチセンサー部で行います。操作一覧は以下の通り。
- 1回タップ(右):再生・停止
- 2回タップ(右):曲送り
- 3回タップ(右):曲戻し
- 長押し(右):Siri・Googleアシスタントの起動
- 1回タップ(左):NC・アンビエント切り替え
- 長押し(左):クイックアテンション(外音取り込み)
イヤーピースは「トリプルコンフォート」のS・M・Lと、「ハイブリッド」のSS・S・M・Lが付属しています。ハイブリッドはどうも耳に合わなかったので、トリプルコンフォートの方を装着しています。
イヤホン全体に言えることですが、イヤーピース一つで快適性・音質が結構変わるので、自分に合ったサイズを装着するようにしましょう。
電波が飛び交う環境でも接続は良好
完全ワイヤレスイヤホンといえばまず気になるのが接続安定性。
そのテスト、というわけでもなかったんですが、気になる製品を見て回るついでに秋葉原ポタフェスへ行ってきました。試聴する人も多いし電波もあっちこっちで飛びまくりな環境のはずなんですが、音切れを起こしたのがたったの1回だけだったので結構優秀なんじゃないでしょうか。帰りの電車内や駅のホームでも途切れることはありませんでした。
音質については低〜高音域までバランスよく鳴らしてくれ、ノイキャン効果も相まってボーカルなんかはかなり艶っぽく感じられます。
もっと低音が欲しいぜ!って方はスマホアプリ「Headphones Connect」内のイコライザでCLEAR BASSの数値を+5〜にすると良いかも。
ノイキャン効果は初代が霞むレベルで強化されています。流石にヘッドホンと同等とまではいきませんが、初めてMDR-1000Xでノイキャンを試したときの感動が蘇るくらいには効果を感じました。
音の遅延について
YouTubeやAmazon Prime Video等ではまだ若干のずれがあるものの、もうほとんど気にならないレベルまで来てると思います。言われないと気づかないかも。
ネットを見ていると「なんでaptXとかLDAC対応じゃないんだ!要らねぇ!」みたいな評判ありますけど、個人的にはあまりコーデックって気にしないんですよね。遅延が嫌なら有線にすべきだと思うし、音質を求めるなら有線の良いイヤホン1本持ったほうがきっと幸せになれる。
まぁ左右伝送で遅延減ったし、音の劣化もDSEE HXで賄えるし、バッテリー持ちも良くしたいからLDAC・aptXは別にいいか〜、みたいな妥協はあったのかもしれませんね。
唯一の不満点は「Headphones Connect」アプリ
ちょっと引っかかるのはソニー純正のこのアプリ。
ノイキャン具合を調整できたりイコライザーで音を調節できる等、良い所ももちろんあるんですが、少し挙動が不安定。
スマートフォンと接続されているにも関わらず「接続されていません」と表示され、接続し直さないと設定画面まで進まないことがたまにあったりします。
あと不具合ってわけではないんですが、他のアプリを使っていてHeadphones Connectアプリ(iOS版)に戻ってきたときに毎回「接続中…」となって5秒ほど待たされるのも改善してほしいポイント。これってしょうがないのかなぁ。
予算が許すなら、かなりオススメ
他にも買い替えの候補として、「Beoplay E8 2.0」とか「Momentum True Wireless」がありましたが、試聴した際にどちらも自分にはキンキンするような音(良いように言えば解像度が高い)で聞き疲れするだろうなぁと感じ、最終的にこちらを選択。
製品としての完成度はかなり高いので、これから完全ワイヤレスイヤホンの購入を検討している人も買い替えを考えている人にも、両方にオススメできるイヤホンに仕上がっています。
ノイキャン試したことない方はぜひ店頭でお試しあれ。ノイキャンは良いぞ。
ちなみに現在Amazonでは、8月4日入荷で定価より10%ほど安く発売されています。プライムデーも始まりますし、この機会に是非!